創業300年!江戸時代から続く伝統の蕎麦を歴史とともに食す。木曽福島「くるまや本店」

江戸時代より続く歴史ある老舗店で、古くから木曽福島の中心にあるのが「くるまや本店」です。木曽路で「福島」の関所を代々治めていた山村代官の御屋敷に仕え、製粉業を営んでいた水車小屋を起源としています。明治時代には自家製の蕎麦粉を使った手打ちそばが評判を呼び現在はそば屋だけを営んでいます。

店内は昭和初期の昔ながらの土間と座敷にテーブル席と座敷席、囲炉裏も小さいながら切ってあります。注文してから蕎麦を湯掻く為少し時間がかかりますが美味しいそばはそうでなければいけません。

やや太めで黒い色の田舎蕎麦の三七蕎麦はコシがあるようでないような不思議なモチモチ食感で香り高い蕎麦です。さらになめらかな喉越しを楽しむことができます。薬味はねぎとワサビだけです。蕎麦は海苔をのせたざると海苔のないもりで通常2枚が並になります。

特にそばつゆが美味い、だからそば湯が旨いのです。独特のそばをしっかり受け止めているのがお店特製のそばつゆです。しっかりた独特の甘味が効いたかえしが素晴らしい味わいなのです。

地元のそばを自家製粉した蕎麦のコースをお洒落にいただく富士見町「蕎麦 にしむら」

雄大な自然と美しい景観に恵まれた富士見町にあるのが「蕎麦 にしむら」です。八ヶ岳産のそば粉を丸抜きの状態で挽いたそばがいただけます。国道20号から坂を上った住宅街の一角に山小屋風の建物があります。

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階段を上って入口を入った先の部屋には一番奥に薪ストーブが置かれ、フローリングの床に木の窓枠、温かみのある色の壁と落ち着いた雰囲気の空間でジャズを聴きながらそばがいただけます。

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新年ということもあり昆布巻きに黒豆、鰊と小鉢にいれられたおせちがいただけました。注文したそば1000円が出てきたときにはそばの香りが漂ってきて期待に胸躍りました。しかししかしです、一口食べて口がまがりました。そばは冷たくしめてあるにもかかわらず、コシがない柔らかいそばでした。御主人がおられず調理していたのが奥さまのようで湯がき方を間違ったのでしょうか?一気に気持ちが萎えてきました。

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娘さんが隣でケーキ屋「キャトルセゾン」をされていて評判も高くお店でもいただけるのですがもう気持ちがはいりませんでした。

 

古刹の庫裏でいただく風情ある十割そば!信州高遠遠照寺「手打十割蕎麦処 南無庵」

天下第一の桜と名にし負う信州高遠。その高遠の奥座敷、山室の郷に佇む花と歴史の法華古寺・高遠の牡丹寺「妙朝山遠照寺」はあります。弘仁11(820)年この地の最澄が薬師堂を建て創建されたと伝えられるお寺です。

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この遠照寺の檀家婦人たちが集い、お寺の庫裡でご来山の皆様に手打ちの十割そばと、昔懐かしい郷土の味でおもてなししているのが、「十割手打蕎麦処 南無庵」なのです。

2013_0601_111005-P1030172「南無庵」は境内の右奥の庫裡にあり、靴を脱いで玄関を上がると地元のご婦人(かなりの年齢はいっておられるが)達がテーブルを囲んでいて一人のおばさんが注文を聞きにきます。まず注文する品の料金を先に払うシステムで、おすすめは十割蕎麦1000円に郷土料理香ばしい「えごまのおはぎ」がついたセット1200円を払う。ここで「高遠そば」を食べる場合は予約制とのこと。お寺の座敷で食べる蕎麦もまたいいものである。

2013_0601_103116-P1030169地元の檀家婦人が良質の国産そば粉と清冽な山室の水だけで打ち上げたコシの強い十割そばは、混じりけのない純粋なそばの旨味と甘さがしっかりと感じられ、コシが強く、のど越しもなめらかな逸品である。セットでついていたエゴマのおはぎやふき煮、煮豆、沢庵等の郷土食のほうは。お茶受けに最高であった。(やはり信州人である)

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石臼の粗挽きで巧みなブレンドの風味豊かなそば!南信州阿智村「蕎麦屋 勝縁」

毎年恒例の5月の南信州月川温泉花桃の里のシーズン到来で、阿智村のそば屋といえば、来るたびに訪れる、中心地から少し離れたところにある国道153沿い(最近は中馬そば街道と言われる)の蕎麦屋「そば 勝縁」である。仏典にある言葉で優れた良い縁のことである。

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南信濃の豊かな自然に溶け込んで佇む店の外観は屋根瓦が印象的な和風の建物で、玄関には手書きの看板が出迎えてくれ、周囲を植栽し石臼を配して、そば屋らしさを演出している。

2013_0504_102921-P103007310年程前に阿智村の中心地から移転したお店は、座席数24席、靴を脱いで店内に上がり、木をふんだんに使った寛げる空間になっている。ガラス窓の向こうは緑の木々、東南の窓からは南アルプスが見える。板敷きの間にセンスのいいクルミの木を使った大きなテーブルと三角の椅子が洒落ていて、窓外の森の緑の木々との対比がとても美しい。

2013_0504_105711-P1030074奥の4人架けのテーブルに座りざるそばを注文する。ここの蕎麦は地元伊那谷で獲れた「信濃1号」特有の野趣と、甘味、風味、香りが強く、コシがあって喉越しもよいとされる茨城県産「常陸秋そば」をあわせてブレンドし、洗練されたい細打ちの囲舎風ニ八そばである。
風味豊かで絶妙なバランスの粗挽きニ八そばにはホシ(黒い粒)が点在しており、粗くて透明という言葉がピッタリである。 そばつゆはすっきりしていてそばとの相性もよく、蕎麦を盛った漆の板は南木曽の木地師さんによるもので、ここでもセンスの良さが光る。

2013_0504_110516-P1030075ちなみに以前来た時は「花わさびそば」を食べ、実は写真で見える天ぷらはおすすめである。

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老舗そば処でお殿様が愛した辛つゆの高遠そばを味わう!信州高遠「入野家」

お店の前に貼られた「高遠そば」のポスターにつられて飛び込むこんだお店は、高遠城址公園を見上げる坂道の途中にお店を構える「入野屋」。創業は明治39年、100年の歴史をもつ高遠町きっての老舗そば処です。蕎麦は香り高い八ヶ岳産を使用、じっくりと石臼で挽いてから打ち上げている。

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高遠そばには諸説さまざまだが、徳川二代将軍秀忠の妾腹の子であった保科正之が好んだ「行者そば」に由来するといわれる。信州は山国で鰹節は手に入らない貴重品とあって、当時大根のおろし汁に焼味噌を溶いた辛つゆでいただくのが行者そばの特徴で、それに薬味のネギを添えたのが高遠そば。正之公が高遠から会津藩へ国替えになったことから、会津にもこの食べ方が「高遠そば」として伝わっていましたが、それを平成9年から高遠でも復活させたものです。

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看板メニューの「高遠そば」。丸いせいろに添えてそばつゆ入りのやや大ぶりのそなちょこがつきます。中身は鰹と昆布のダシとともに辛味大根のおろし汁を加えた乳白色のそばつゆ。薬味は信州味噌を3種類ブレンドした焼き味噌ときざみネギです。

事前に鍋で火入れをして味にまろやかさを加えている焼き味噌をすべてちょこに入れ、味噌をしっかり溶いて味わいます。そばつゆに合わせて焼き味噌の分量も決めてあるので、ちょうどいい塩梅になります。焼き味噌のまろやかさが、きんと冷えた辛味大根のピリっとしたしぼり汁の辛みをやわらげ、そばの甘さを巧みに引きたて、素朴ながら味わい深い逸品です。

信州高遠の城下町にある土蔵で歴史ある高遠そばをたぐる!信州高遠「壱刻」

JRバス高遠駅に車を入れて、蕎麦を食べに向かいの「壱刻」を訪れる。 隣の酒店が味噌の貯蔵に使っていた明治24年の醤油酒蔵を丁寧に再生したという城下町高遠らしい落ち着いた佇まいの中で、自家製粉した手打ちそばがいただけるのです。

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土蔵に手を入れた店内のテーブルや椅子は地元の作家の作品を使い、重厚感のある空間に仕上がっていて、ジャズがさりげなく店内に流れる。

そばは二八、丸抜きの十割、挽きぐるみの十割、と変わり蕎麦の4種類から選ぶ。抜きの十割と二八での「高遠そば」を注文する。高遠産のほか季節に応じて全国から選りすぐったそば粉を使い、香りの高さと甘味の深いそばに仕上がっている角の立つ細切りの蕎麦は、「辛つゆ」で食べるにはもったいないぐらいであるが、辛つゆによく絡み美味いのである。壱刻では薬味にネギと大根おろしをいれるようになっている。 辛つゆで食べたあとに少しづつそばつゆを足していくことも出来、風味を引き立たせる上品なそばつゆとのからみ具合も絶妙である。

2015_0607_114527-P1080233 女性向けにそば白玉ぜんざい等の甘味メニューも小気味よく揃えている。小生の妻は女性であったので当然食後にそば白玉ぜんざい(温)を注文していた。餡は高遠まんじゅうの老舗亀まんの餡を使っている。

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スタイリッシュな癒し空間でいただく究極のそば!信州木曽福島「時香忘」

開田高原の入口、木曽川支流の黒川沿いに佇み、時を忘れる空間という意味も込められたそば処「時香忘」は、建物を覆うようにエントランスから入口までの約70mの木道の長いアプローチに導かれ、そばの味わいと心地良い空間へ誘ってくれます。そして店の入口には、その日供される そばの種類が「本日の蕎麦」として明示されていて、歩きながら徐々に蕎麦への期待感が 高まっていくのが感じられます。

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黒と白のモノカラーのシックな外観。

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中にはいると川のせせらぎの音を聞きながらゆっくり過ごせる 和ダイニングな店内にヒノキ、サワラの木の香が漂い心地良く、落ち着いた気分に浸れます。

_20160916_202009木をふんだんに使った店内は天井が高く、一面が窓になっているため開放的で、木曽の森と渓流が目の前に 広がるデッキは眺望抜群。澄んだ空気とギャラリーのような洗練された空間に包まれて個性豊かなそばを心ゆくまで堪能できます。

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オリジナルの石臼で粗挽き、細挽きに挽き分け、そば本来の風味と食感を引き出すために、小麦粉を一切使わず、湯ごねもせず、つなぎに飯山地方に伝わるオヤマボクチの葉の繊維0.12%を使っているだけです。そのおかげでのど越しの良さと強いコシが特徴です。

今日の3種類は極粗挽き寒ざらし熟成 もり蕎麦1200円 おろし蕎麦1500円 イカスミ蕎麦1700円に、一日10食限定の夜明け蕎麦1500円であった。限定という言葉に弱く、夜明け蕎麦をいただくことにした。島崎藤村の夜明け前でも知られる木曽路にH18年木曽と伊那とを結ぶ権兵衛トンネルが開通し、木曽の夜明けとも言われたことを記念して
できたのが夜明け蕎麦です。闇夜の黒は極粗挽き田舎蕎麦で、夜明けの白は更科蕎麦で表現されていて見た目にも美しい一品です。二つの食感の違いと風味を楽しみたい。

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もちろんつけ汁は厳選された醤油、鰹節、昆布等を使ったもので、原料、製法、器、そして店、すべてにこだわり抜いたそば処です。それプラス、トロっとしたそば湯は絶品です。

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木曽路で見つけた薮原宿にある蕎麦屋の名系譜『達磨・翁G』信州木曽「そば おぎのや」

中山道屈指の難所、鳥居峠をようよう越えた旅人が、わらじをぬいで安堵したであろう「薮原宿」に、白漆喰の塗り壁に檜皮色の千本格子、「出梁造り」に「袖うだつ」と宿場独特の建築様式を残した140年前は旅籠であった風格ある古民家を改装したのが、あのそば打ち名人・高橋邦弘氏に師事した「おぎのや」である。

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そば屋の門をくぐり、靴を脱いであがった店内には、お店の中の中央にいろりがあり、高い天井には明かり取り、階段箪笥も残っていて江戸時代の旅人が寛いだ空間を感じます。さりげなく師匠のダルマこと高橋邦弘氏の写真や本が飾られており“翁達磨グループ”のおそば屋さんなのですが、珍しく翁の名前を使っておられません。

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いろりの前に座り蕎麦をいただくのですが、基本的に蕎麦ももり汁も翁の蕎麦らしく、二八のすっきりとした綺麗で素直な細切りにカツオ風味のもり汁が絡み素直の喉を通っていきます。最後にゆず(梅の時もあり)シャーベットがサービスでいただけ至福の時間が過ごせます。ざる1枚700円で2枚が適量でおすすめとあります。1400円でこの量と思ってしまう程ですが、しっかりと 打たれたそばは、香りよし、コシあり、喉越しよしのすっかりとしたおそばです。他の翁Gより、色めが濃いように感じる。

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常時あるものの冬には鴨汁そばが最高です。

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