江戸っ子主人が馬曲に居を構える銘酒が飲めるそば屋「健生庵 山愚」信州・木島平

秘湯として名高い馬曲温泉に向かう道すがらに「健生庵 山愚」はあります。北信濃・木島平の自然に囲まれた地に相応しい風情ある小さな佇まいのそば屋です。

店主は東京・三軒茶屋の酒居酒屋・赤鬼で締めの一品として自身で打ったそばを出していたところ評判になり、馬曲の自然と山の水が素晴らしいここ木島平に店をだされました。今でも赤鬼のそばはここで打ったものが直送されています。

以前に訪れた時の居酒屋風と違って店内は改装され、掘りこたつ形式のテーブル4卓と奥にテーブル席もあり、木のぬくもりのある居心地のよい空間になっていました。

そばメニューは「手打ち十割そば」1000円と「手打ち更科そば(外2)」950円の2種類、あとは選りすぐりの地酒、銘酒(十四代は全種類)の数々と酒の肴になります。

車ですので残念ながらお酒は飲めず手打ち十割そばを注文します。香りに優れた福井産を中心に石臼挽きで自家製粉し、打ち粉に更科粉をたっぷりとまぶされているため、蕎麦湯はとろみと旨みがあります。水は庭先の地下50mからくみ上げる天然水。(このあたりは龍興寺清水といった湧水が多い)つゆには稚内産の昆布と血合いを抜いて厚削りにした贅沢な本鰹節を惜しみなく使い、薬味には安曇野産の本わさび、そば本来の甘みや風味、香りが最大限に引き立つそばがいただけます。

うっすらと緑がかったそばは、つなぎを使わない10割だが、のどごしが滑らかで、コシがあって力強いく、ほのかな甘みが鼻にぬけます。

 

戸倉上山田温泉のはずれ、住宅街にひっそり佇む「蕎麦処 ひぐち」

戸倉上山田温泉街から坂城方面へ車で5分ほどの場所にあるのが「蕎麦処 ひぐち」です。住宅街にひっそり佇む隠れ家的蕎麦処。店の前には田んぼが広がるほどのどかな場所です。和の雰囲気の入口には白い暖簾が印象的かかり洗練されたたたずまいがそば心をくすぐります。

店内は天井から和のランプシェードがつり下がり、少し明かりを落とした和モダンな店内でテーブル席が3卓のこじんまりとしたお店です。

おすすめは「二色盛り」です。丸抜きの実を自家製粉したそば粉十割を生粉打ちにしたそばの持つ風味を最大限に引き出しています。一番粉を使った二八蕎麦は食感とのどごしの良さがあります。この二種のそばを味わえるのが二色盛りなんとお値段750円なのです。ダシはカツオ節の風味が際立つきれいなつけ汁です。

そして驚きはお茶と一緒に出される奥さま手づくりの羊羹。この時期は柚子羊羹で、ほんのり柚子風味の効いた甘さを抑えたさっぱり味で美味いです。

心に響く香り高いそばの風味!信州美麻村新行そばの名店「山品」

民宿としてスタートし、旅人にそばを振舞っていたとのが始まりという「山品」。築60年ほどの農家の居間に通され、くつろいだ空間で供されるのは、香りと粘りが強い在来種の玄そばを石臼で甘皮を挽き込みミネラル分豊富な湧水で打った二八そばです。独特な甘味と風味が生き、咽越がよく、返しのきいたしっかりとした味わいのもり汁にあいます。

BS-TBS日本の旬を行く!路線バスの旅2016年6月7日放送「雪の大谷をめざす初夏の北信州」で旅人・原田龍二さんが美味しいそばを食べに行ったのが山品でした。壁という壁に有名人の色紙や写真がかけてあって圧倒される。

おすすめは壁や柱に書いてある数量限定の十割そばです。メニューに乗っていないので廻りをよくみて注文しましょう。細くて、コシがあって、香りと甘みも強く、美味しいお蕎麦がいただけますよ。

地元から愛される善光寺お膝元そば処「そば処 元屋」

善光寺のお膝元にあり、参道からは少しはずれていますが、地元民からいつも変らぬ旨い蕎麦がいただけると評判のお店が「そば処 元屋」です。表のショーケースには食品サンプルが並び、店内は古き良き時代のお店という温かみのある下町風情が残っている普通の蕎麦屋です。しかしレベルは恐ろしく高いのです。金子万平著“信州そば百選”にも選ばれていますよ。

店主自らが厳選した三種類の蕎麦粉に、自家製粉した粗挽き粉を加えブレンドして打っています。そばは細打ちながらコシがあり、そばの香り高く、すっきりとしたそばつゆとの相性も良く、喉越し抜群です。もり蕎麦の量もしっかりとあり、600円という価格はリーズナブルです。

とんかつがセットになったメニューもあり、観光客の為でなく気軽に入れる地元民のお店です。信州の味が満喫できますよ。(価格は2016年1月訪問時)

 

善光寺門前とともに歩む老舗そば店「門前そば処 藤木庵」

1300年以上の歴史を誇る名刹・善光寺を抱える県都長野市。その善光寺門前では、古くから参拝客を抱える茶屋などからそばを商いにする店に発展したそば屋が並んでいました。いわゆる門前そばです。

その中で江戸幕府、第十一代将軍徳川家斉の時代の文政10年(1827)に創業して以来、善光寺門前とともに歩み続け、今も昔も全国の参詣客に親しまれている老舗そば処。それが「門前そば処 藤木庵」です。

信濃町の生産者から届く黒姫の『霧下そば』を自家製粉した少し太めのそばは、コシ、香りともに強く、噛みしめるごとにそばの風味が口の中で広がる、そば通の間でも定評のあるところです。

おすすめは二八そばに、鰹二年物本枯節を主にだしを利かせたもり汁、すり鉢で擦ったくるみにそばつゆを合わせたくるみ汁、松代産の長イモを使用したとろろ汁の3種のつけ汁でいただく「ごくらく蕎麦」で。藤木庵ならではの逸品です。

十割そばは数量限定で売切れ次第終了なので、あったらラッキーと思って注文してください。少しお値段はアップしますが価値ありです。

野原に建つペンション風の一軒屋、盛りの多さに驚く信州川中島「たなぼた庵」

川中島古戦場近く、のどかな田園風景に佇むペンション風の店。それが、長野市に住んでいるならば、必ず行っておかなければならない、量が多くて安い店として地元で愛されている「たなぼた庵」です。宝くじに当たったお金で開店したので「たなぼた庵」という屋号になったそうです。 安くて美味しい蕎麦をたらふく食べてもらいたいという開店当初からのコンセプトは、とにかくそばをめいいっぱい食べたい方にお勧めなので、満足すること間違いなしです。

脱サラ後東京の「上野藪そば」で修行した御主人が打つ蕎麦は、3本の麺棒巧みに操る江戸前流で粉10に対してつなぎ2を用いた外二そば。もりそば(600円)は、細めながらシャキッと角が立つ強さを持ち、噛みしめた途端に香りが押し寄せてきます。盛りの良さにも店主の心意気が表れています。そばつゆで煮たあげが香ばしいいなり寿司(2ヶ150円)と一緒に是非味わってください。

もりそばも良いのですが是非試していただきたいのが「カレーつけ蕎麦900円」です。そば屋のカレー汁はダシが効いているのはもちろんですが、食べるほどに辛さがピリッと効いて食が進みます。具は長ネギと柔らかい鶏モモ肉ですが、結構ゴロゴロと入っていますので食べ応えがありますよ。テーブルの上には信州ならではの八幡屋磯五郎の七味が置かれていますのでお好みでかけてみてください、味が引き締まります。

 

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廃校のあとに立つそば処で郷土の味を堪能!信州飯山「かじか亭」※閉店中

R292を新井方面へと進み、富倉トンネル手前に富倉そばの店「かじか亭」の看板が見えます。廃校となった富倉小・中学校跡地に村おこし事業として建設された「富倉ふるさとセンター」の一階にあり、村民が共同で経営しています。

その昔、上杉謙信が武田信玄と戦うために通ったとされる富蔵峠。越後と信州の境に位置する富蔵地区に伝わるご当地そばが「富蔵そば」です。つなぎに「オオヤマボクチ」という植物の繊維を使い、手間ひまのかかる昔ながらの製法で打つことから「幻のそば」とも呼ばれます。

また「笹ずし」は戦国時代から伝わる野趣豊かな郷土料理で、富蔵地区の人々が上杉謙信に「野戦食」として贈ったともいわれ「謙信寿司」とも呼ばれます。殺菌効果のある笹の上に酢飯を置き、ゼンマイ・シイタケ・鬼グルミ・紅ショウガ・錦糸卵などをのせた素朴な山里の味です。

富倉そばに笹ずしが2個ついたふたつの名物の味が味わえる定番メニューが、そば定食1130円です。かつおや昆布だしを使用した香り高いそばつゆでいただくおそばは、麺に艶があり風味が良くツルツルの喉越しと強いコシが特徴。しっかりと噛みしめたくなる歯ごたえのよさがあり、噛むほどにうまさが広がる味でたまらない美味しさです。

笹ずしを食べる時は箸を使わず、葉の根元のほうから笹を下に曲げて、笹のさわやかな香りとくるみの食感を味わいながら食べて下さい。

おふくろさんのツルッと甘い艶やかな富倉おもてなしの田舎料理。信州飯山「はしば食堂」

R292を新井方面へと向かい、「はしば食堂」と書かれた看板を頼りに富倉トンネル手前から分かれて曲がりくねった人気のまったくない山道を進みます。

この先にはたして店などあるのだろうかと不安を覚える頃、谷あいに沿って萱葺きの屋根が点在する滝ノ脇の集落に出、「はしば食堂」は道から少し下った昔ながらの田舎家をそのまま使うそば屋なのです。青いトタン屋根が目印。家の裏には湧水が音をたてて流れています。

新潟県妙高市長沢と信州飯山を結ぶ富倉街道沿いの県境に位置する富蔵地区に伝わるご当地そばが文字通り「富蔵そば」です。麦の栽培ができない富倉では、つなぎに「オオヤマボクチ」という葉がゴボウによく似たキク科の野草の繊維を使い、手間ひまのかかる昔ながらの製法で打つことから「幻のそば」と呼ばれます。

メニューは富倉そば大盛り1200円・並800円と笹ずしが5個600円のみですがそばを待つ間、居酒屋の付出し200円のような感覚で小鉢に入った山菜(ウドやイタドリ等)や野沢菜漬け、かぼちゃの煮物など心づくしの田舎料理が味わえます。

かつおや昆布だしを使用した濃い目のそばつゆでいただくおそばは、富倉そばには珍しく色白で透明感のある麺には艶があり風味が良く、なめらかなツルツルの喉越しと強いコシが特徴。2mもの長い麺棒を操り新聞の字が透けて読めるほどに薄く、かつ畳2枚分の広さにのしたそばは美味い。

「笹ずし」は戦国時代から伝わる野趣豊かな郷土料理で、富蔵地区の人々が上杉謙信に「野戦食」として贈ったともいわれ「謙信寿司」とも呼ばれます。殺菌効果のある笹の上に酢飯を置き、ゼンマイ・シイタケ・鬼グルミ・紅ショウガ・鰹節などをのせた素朴な山里の味です。木島平村の幻の米に餅米15%程いれているのでモトモチ感があります。笹ずしを食べる時は箸を使わず、葉の根元のほうから笹を下に曲げて、笹のさわやかな香りとくるみの食感を味わいながら食べて最後に紅生姜をいただきます。

二間続きの居間が食堂で、壁には訪れた有名人のサインや写真が並びます。緒方拳や秋本奈緒美、石倉三郎等が壁にサインしています。

信州三大蕎麦の名店は、そば作からこだわる至極の一品。信州小布施「せきざわ」

写真撮影お断りで栄村にある自家農園で作る玄そばから打つ店主こだわりの蕎麦を提供する「せきざわ」。蕎麦会席(二名からの予約)と三昧蕎麦がおすすめの小布施のくだもの街道沿いにあるそば屋です。

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店内は木のテーブル席と薪ストーブの暖炉がありお洒落な空間で落ち着きのある雰囲気です。無垢のヒバ材が柔らかい光を投げかける店内は木の香りがしてくるような温かみがあります。広いテーブルでゆったりいただける。

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やはりおすすめは三昧蕎麦です。一人前を3種類、お蕎麦を最高の状態で食べられるようにひと味ごとにちょうど良いタイミングで配膳されます。一枚目は生粉打ち。そば粉100%を水だけでこねて打つ、細打ちの蕎麦です。香り、なめらかな舌触り、のど越し、もちっとした食感が良く噛むと蕎麦の風味が口に広がる。せきざわの蕎麦をあらわしています。

二枚目は変わり蕎麦でこの日は柚子でした。配膳と同時に柚子の爽やかな香りがテーブルに広がり、口に入れた時の柚子の爽やかな香りが噛みしめるとさらに広がる。食べ終わってもしばらく柚子の余韻に浸れます。もちろん綺麗な透き通った黄色蕎麦の彩りといい、見た目といい最高です。

三枚目が粗挽きの蕎麦、丸抜きの部分を粗挽きにした、太めでもちっとした食感で噛むと甘みを感じます。全体的に上品できれいな洗練された蕎麦です。

デザートはそば粉を使った蒸し羊羹「むらくも」は「月にむらくも花に風」を意匠化したもので、栗を月に、白あん・黒あんを雲と夜空に見立てた風流な和菓子です。そば粉とあんとの調和がすばらしく上品な甘さがいい半分はそのままで残りの半分をブランデーをかけて味わうと洋菓子のような華やかな味が楽しめる。

 

外二のそばでいただく漬け汁のバリエーションが豊富!長野「山とも庵」

長野市街・長野高校近くで以前は「やまとも食堂」として町の食堂であったお店からそばとうどんを提供するお店なったのが「山とも庵」です。こじんまりとしたお店の入口には昔風の白地に「生蕎麦」の文字の暖簾がかかります。

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暖簾をくぐった先の店内は木のぬくもりが嬉しい落ち着いた雰囲気。カウンター席にテーブル席4卓、奥には小上がりの席もあります。カウンター横には、ぴったしカンカンの安住伸一郎のサイン」が。

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メニューには定番のせいろそばや天せいろはもちろんのこと、「おしぼり」「くるみ」「鴨」「鶏」「茸」といった漬け汁せいろそばのメニューがどれも1100円で並んでいます。店内柱には「鶏せいろそば」が貼られていたが壁にかかる額には「茸せいろそば」が写真入りで飾られ名物の予感がする。また秋といえば「きのこ」です。

厳選された鰹節と返しの効いた醤油でつくられたつけ汁に、信州きのこマイスターの奥さま厳選の北信濃産の肉厚の「ヒラタケ」「タモギダケ」がふんだんに入っています。これに10月から11月中旬は北海道産、11月中旬から12月は信州産のそば粉を外二で打ったそばをつけて頂く。きのこの良い味がでていて美味い。

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最後はつけ汁にそば湯をなみなみ注いで至福の一時を味わいました。